Canon EOS5D Mark3 と NIKON D800E をつかってみて

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長いよ、多分m(__)m

銀塩フィルムの頃から「Canon EOS」をそれはもう長く使ってきました。
メインで使っている「Canon EOS5DMark3」と、
人生で初めて使うことになった「NIKON D800E」の使い勝手を
勝手気ままに書いてみようと思います。

Canon EOS5D Mark3 と NIKON D800E をつかってみて

自分もそうでしたが、超高画素の「D800/800E」が気になって仕方がない。
そんなキヤノン使いのの皆さん、実は多いと思います。
反対に、正常進化の「EOS5DMark3」ってどうよ?
って思ってるニコンの皆さんも居たりして。

参考になるかな?ならないかもね??

1.操作性

一言で言うと「慣れ」の範疇かと思います。
ニコンとキヤノン、なにか意図する所が有るのでしょうか?
いろんな所が反対です。
2台同時使用すると、だんだんと頭がこんがらがってきます(笑)
レンズの取付方法や、ピント位置、ズーム位置。
初めの頃は、レンズが外れないなあって、反対方向に回していたものです。
流石に、本体のボタンやダイヤルは、カスタム変更できるようになってきましたね>最近。

ニコン「D800E」はとにかく操作ボタンが多い!
それだけ自由度が有る半面、ヘビーでないユーザーには覚えきれないかもしれません。
使いころには忘れている事が多い・・・

メニュー配列は、キヤノンの方がシンプルで分かりやすい。
ニコンは、多岐にわたり詳細に設定できる半面、メニュー階層が深かったり
ずらずらずらーっとスクロールが必要で、見難かったりと難儀をします。
メニューから入る設定変更では、キヤノンの方が確実に分かりやすい。

操作レスポンスは、キヤノンが優位。
電源オフからの立ち上がり、ライブビューの起動時間や再生画面の立ち上がりなど、
明らかにキヤノンの方が早くて気持ちが良い。
ニコン「D800E」だと、ライブビューボタンを押してもすぐに起動しないから、よく2度押しをしてしまう。
その位の違いです。

このレスポンスは、撮影時にも同じことが言えまして。
秒間撮影枚数の多い「5DMark3」の方が、キビキビ撮影に集中できます。
これは至極当たり前のことで、扱うデータ量からしても当然と思います。
逆に言うと、3630万pxの「D800E」で、よくこれだけサクサクと動くんだろうって感心するほどです。
そして、32GBのカードがミルミル埋まって行きます。

ミラーショック。
意外と「D800E」が大きい。
高画素も相まって、微細なブレを誘発する。
常で有れば、ISOオートもなるべく低速まで粘るように設定するんだけど、
この機種になって初めて、早めにISO感度が上がる様に変更せざる負えなかった。
同観賞サイズでみた「5DMark3」で、ブレがそれほどでもないことからも、確かであろう。



2.オートフォーカス

こちらは一長一短と言った感じでしょうか?
61点AFの「5DMark3」と、51点AFの「D800E」と通常使う範疇では大きな差は無いかもしれません。
ただし、「D800E」ではクロスセンサーが中央の15点しかないということ。
周辺部のAFポイントを使用するとなると、断然AF精度は落ちてきます。

「5DMark3」は、開放F4レンズで最大41点のクロス測距が可能で、
周辺部のAF精度に関しては「D800E」よりも格段に進化している。
「D800E」だと、迷った挙句ピントすら合わずに測距を諦めてしまう場面が多々ありました。

しかし、「D800E」は、
AFモジュールが色認識をして51点のAFポイントで被写体を追いかけ続ける「3D-トラッキング」モード。
自動的にすべてのフォーカスポイントから「顔」そのものを認識し、
優先して人物の顔にピントを合わせ(続け)る「オートエリアAF」のアドバンテージが有ります。
これに、クロスセンサーが追加されれば完全に「D800E」の勝利でしょうね。

「EOS-1D X」には同様の機能が盛り込まれていますが、残念ながら「5DMark3」では不可能です。
下剋上を許さない、ファームアップで機能追加をめったにやらないキヤノンの悩みです。

総合的に「何を必要か?」により優位性は変わってきますが、
両者ともかなりの高次元にあることは間違いないようです。
そうそう、中央のAFしか使わないということであれば、両者同等!という結果でしょう。
両者とも、暗がり(-2EVまで)でもビンビンとピントが来ますよ>中央


3.機能

「D800E」で本当に便利だなあって思うのが「クロップ」機能。
「APS=DX」レンズが使用でき、自動的にその画角にクロップ(トリミング)してくれる。
その他にも「×1.2倍」モードも有り、1本のレンズで3種類(正確には4種類)の画角を楽しむことが出来る。
また、物理的に「APS=DX」レンズを装着できるという利点も優位と感じる。
そして、「DX」モードでは、秒間撮影枚数が増えるというメリットも有ったりする。
これは、トリミングしてもなお余裕のある超高画素のなせる技で有ることは明白。

「キヤノン」は、「APS=EF-s」レンズを物理的に取り付けることさえできず・・・土俵外。


4.高感度ノイズ耐性

超高画素の「D800E」の弊害と思っていた、高感度のノイズ。
以外にも気にならない、これはかなりの(嬉しい)驚きであったと思わざる負えない。
自分的には「ISO1600」は許容範囲内。

反面、画素数を抑えた「5DMark3」の高感度にはちょっと期待倒れ。
Jpeg撮影では上手くノイズ処理をして、「Mark2」よりも「2段」程度よくなった印象。
ただし、縞状のノイズ(バンデッドノイズ)はかなり軽減されています。
でも、「Raw」となると話が変わってきて、贔屓目に見て「Mark2」より「1段」程度の向上。

「D800E」と比べても同様に「1段」程度の?しか?アドバンテージがない。
すなわち、自分的「5DMark3」のISO感度上限は「2600-3200」
そんな印象なので、センサー自体の飛躍的進化はなかった!と思わざる負えない。


5.絵作り

これは完全に好みの世界。
レンズによっても異なってくるだろうし、現像パラメータでかなりの部分が調整できるからだ。
でも、「D800E」の澄み渡った映像には感動を覚えるかもしれない。
「2000万px」級のカメラとは一線を隔する。

広角メインの自分としては、「NIKON」の広角描写力にとても大きな魅力を感じる。
強い光源を入れても起きにくい「ハレーション」や「ゴースト」
広角レンズ特有の周辺部の画像の乱れも、格段に少ないからだ。

巷で言われている「NIKON」の「黄色」や「緑かぶり」については、実際の所まだ分からない。
そういう被写体に出会っていないのか、これから分かって来るのか来ないのか?


かといって、「5DMark3」が悪いはずもない。
比較対象の方向性が違いすぎるだけなのだ。
「Mark2」と比べると、デフォルトではやや派手目の演出でちょっと線が太い感じがする。
でも、1つのピクセルが持つ色は、より忠実にモノの存在として受け止めている、
まったくもって上手く言えないんだけど、そんな空気感を凝縮してきている。

「5DMark3」は、「空気を見せる」
ピクセルごとの忠実な色再現で、その場の空気を感じさせる。
透明なはずの空気に、若干の色と記憶を練り込んだ・・・
なんとも言葉で表せないニュアンスだ・・・


「D800E」は、「解像して見せる」
繊細な細部までの描写で、被写体の存在をリアルにする。

被写体へのアプローチ方法が反対なだけ、そんな気がしてならない。


6.露出

キヤノン「評価測光」、ニコン「マルチパターン測光」を使っています。
ごく稀に、輝度差が激しい場合に「スポット測光」を使い程度です。

キヤノンは比較的分かりやすい挙動です。
もちろんピント位置によっても、測光値は異なりますので注意が必要ですが。
大体予想した範囲で、露光してくれます。

が、

ニコン「D800E」はちょっと曲者の気がするこの頃。
はやく正体を暴きたいのですが、これが実力でしょうか?

輝度差が激しかったり、特に低輝度の夜景のシーン。
無茶苦茶な露出値を示したり、とにかく暴れん坊です。
プラスマイナス3EVの露出補正でも追いつかなかったり・・・・
何でしょうか?
通常の、光量のある場合では問題ないです!

WB(ホワイトバランス)は流石カメラ界の2強。
どちらも安定していますね。


7.現像ソフト

自分はカメラ設定をそのまま受け継ぐ事が出来る、純正ソフトを基本としています。
キヤノン「DPP」Digital Photo Professionalは無償なうえ
アップデートを重ねてかなり使いやすくなってきています。
その目玉のアップデートが行われ「DLO」デジタルレンズオプティマイザ機能が追加されました。

http://cweb.canon.jp/eos/special/dlo/index.html

細かな事は分からないのですが、
レンズ収差や回折、ローパスフィルター等の影響を逆算し、
その悪効果を打ち消すことで本来のレンズ性能を引き出す。
個々のレンズ、各種フィルターの画質変化の要因を関数化して、それを打ち消す効果を与えたもの。

コマ収差や小絞りボケもほぼ解消でき、1ランク上のレンズを使ったかのような画像を得ることが出来るんだ。
F16とかF22とか絞りこんだ条件でも、臆することなく使用できる事はこのうえなく心強い。
その効果も格別で、シャープネスを「0」にしておかないと、ギスギスするほどまで解像するから驚きものだ。

もちろん「純正レンズ」、しかも「新しいレンズ」しか対応しないから注意!
サードパーティ製レンズをよく使っていた時分だが、
この機能を使ってからは「純正」が気になって仕方がない。


ただ、Windows8でカメラを認識するモノの「EOS Utility」が機能しない(カメラを認識しない)
という不具合が有り、リモート撮影や画像取り込みに難儀しているこの頃。
キヤノンサポートにも匙を投げられてしまった・・・


「NIKON」は正直迷っている。
付属の無償ソフト「ViewNX2」を試用しているが、機能が限定されること。
そして、何しろ重たい。

Core2QUAD/2.8GHz、32bitOS/4GBメモリー環境ではまともに動かない。
「D800E」のRAWファイル容量が、最小でも40MB、最大で70MB超と言うことも有り
10枚程度現像すると「メモリー不足」で作業中断、キャッシュもどんどん増大している?
ため現像作業がはかどらない。

機能的には上位ソフト「CaptureNX2」を使えば問題解消するのだけれど、
今のPC環境では試用版のダウンロードすらためらうこの頃。
本気で、「Lightroom4」とかを考えた方が良いのかもしれないと思ったりしている。

キヤノン「DPP」は確かに重たいソフトでは有るが、バッチ処理をしても問題なく稼働するため重宝している。
それと比べても尋常ではない動きだ「NIKON」
おそらく、最新のCorei7+64bitOS。それに上限のメモリー環境は欲しい。



8.でどっちが良いの?

総合的な操作性、AF能力から言うと「5DMark3」
まったく新しい世界を見せてくれた「D800E」にかなり傾いていることは事実。

でも、周辺環境には決して優しくは無い。
大容量の「CF/SD」
本体解像力に見合う、それなりの「レンズ」
微細なブレを減少させる「三脚」なり「手振れ補正機能」
快適な、上位スペックでも難しいかもしれない「PC」
そして、使いこなすだけの「技量」

一つ言えるのは、機械としては「D800E」が上。
ユーザーフレンドリーという意味では「5DMark3」
あなたは、どっち?



私は、当面「5DMark3」と「D800E」の併用となりそうです。

「キヤノン」と「ニコン」
ぜひ、一度両方を使ってみてください。
説明書では見えない、それぞれの良さがよーーーーーく分かりますよ。
一生は短い、迷ったら使ってみよう!
沼が待ってます(笑)

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